ある夏のおもいで。

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八ヶ岳山麓に暮らした、ある夫婦の軌跡。
菊池昇栄太と星女展
---絵画とぜんまい手紡ぎ織ーーー

平成23年12月3日(土)~平成24年1月29日(日)
八ヶ岳美術館?原付歴史民族資料館

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十年以上も前のことです。雑誌『太陽』に長野県茅野というところで、ぜんまい織をされている菊地星女様の記事をみて、連絡をして訪ねたことがあります。
秋田の学生のときの夏休み、青春18切符で帰る途中に寄らせていただきました。
バス停降りると一面キャベツ畑がひろがる田舎です。冬は湖が氷ってスケートができるそう。バス停まで車でむかえに来てくださり、山の中のアトリエまで連れていってくださいました。
星女様の機織りの部屋は母屋にあり、藍色や黄土、茶、いろんな色の草木染めの糸の枷が干してあって、機には格子に織り途中の糸がかかっていて、ハンドカードを使って真綿とぜんまいを絡ませた綿を糸車で紡ぐとこから制作されておりました。
ぜんまいのはえている山に連れていっていただいたり、菊地家の常食であるお雑煮ときなこもち(昇栄太様の大好物)をいただいたり、初めて伺う見ず知らずの私にとても親切に迎えてくださり、嬉しかったのを覚えています。
だんなさまの昇栄太様のアトリエは離れにあり、こもって絵をかいておられ、廊下の壁には大きな油絵が飾ってありました。
アトリエ付近の山の様子がモチーフで、カモシカが出てきたら、画面にも描き足されていくそうです。
とても繊細で、生き物や自然や慈しんでいる優しいお人柄がにじんでいるような絵でした。
1日会っただけでしたが、その1日がとても印象深く宝物のような時間でした。
星女様が亡くなったのを知ったのはお会いして数年後お便りしたら帰ってきた昇栄太様からの葉書からでした。
そして昇栄太様のお亡くなりになったのは娘様よりお送り頂いたフライヤーより知りました。
ご存命のうちにもう一度お会いしたかったですが、叶わないことです。

夫婦の軌跡展が今月29日まで八ヶ岳美術館であります。
作品の中に生きている菊地昇栄太様と星女様に逢いに行く予定にしています。
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by katazomeiroha | 2012-01-12 22:51